『高齢化社会』『少子化』『人口減少』
ブログをご覧の皆様も良く耳にされる言葉かと思います。これらは、現在の日本が直面しており、今後の社会の成り立ちにおいて危惧されている問題であります。
私たちが住んでいるこの網走においても同様の問題を抱えていると言えるでしょう。
網走市の人口を例に挙げて見ると、1990年時点で約44,400人。2000年時点では約43,400人、昨年の2015年時点で約39,700人となっております。ついに4万人を切る事態になり、この先の予想では2030年時点で約34,800人と3.5万人を割る予測になっております。
ただ、ここで考えなくてはならないのがこれは『人口減少』というだけの見方だと言う事です。冒頭で挙げた他の二点『高齢化社会』『少子化』も同時に考えなくてはなりません。
大まかなくくりですが、日本では15歳で義務教育を終え労働基準法でいうところの就労が認められます。その後各企業や職種によっても違いはありますが、おおよそ65歳で定年を迎えるかと思います。『労働力』と呼ばれる世代ですね。
当然人口減少が進むわけですから、単純にこの世代も減少をたどります。逆に65歳以上の『高齢者』と呼ばれる世代は増加をしていきます。
ここに注目し網走市においてはどのような数値となるのか。以下の通りです。
1990年 | 2000年 | 2015年 | 2030年予測 | |
労働力世代(人) 15〜64歳 |
30,945 | 29,859 | 24,424 | 20,038 |
高齢者世代(人) 65歳以上 |
4,159 | 5,865 | 7,444 | 6,882 |
対比(%) |
88:12 | 84:16 | 77:23 | 74:26 |
※網走市統計調査より
このような数値となります。実際には労働力世代においてもそれぞれの事情で就労していなかったり、65歳以上でも現役で働いている方もいらっしゃるのでこの数値が全てではありませんが、動態を掴むには十分かと思われます。
高齢者の増加は、医療分野の発展や個人レベルでの健康志向の高まりによる所も大きく、それ自体が悪い事ではないかと思います。
一方、労働世代が減る事。それは商業の衰退や税収の低下を招き、都市の成り立ちを脅かす事に繋がりマイナスイメージしか感じられません。
これらの問題に対し私たち自身は本当に向き合っているでしょうか?私たちはどこか他人事と捉えてはいないでしょうか。そして、これらの問題により身近な所でどのような事が現実的に引き起こされるのか。そこに対し一人ひとりが真剣に考え、行動する必要性があるのではないかと感じます。